待っていた花が咲いたよ 2024/5/1 水

函館の かの砂山は何処へ 2023/6/15 木

 石川啄木の歌には砂山というのが出てきます。
砂山の砂に腹這ひ初恋のいたみを遠くおもひ出づる日

 その砂山というのがどこにあったものを指すのか諸説あるようですが啄木が函館に住んだのは明治40年5月から9月の4か月間だけなんだけど大森浜に当時あった大森砂丘のこととする説があります。
砂山は2023年現在は影も形もないのですが大森浜に長さ1km、幅300m、高さ30mほどの大森山と呼ばれる砂丘があったのだそうです。この写真は啄木一族の墓がある立待岬から大森浜方向を見たもの。

函館市史 通説編第1巻 第1編 風土と自然へのリンク

 砂山は砂鉄採取や土木材料として使用されたほか砂鉄採取後の残渣として大森浜沖に廃棄されたため昭和40年以降に消失したとのこと。
 大森山のあったあたりには現在、啄木小公園があります。
啄木像の台には
潮かをる北の浜辺の砂山のかの浜薔薇(ハマナス)よ今年も咲けるや
の歌が刻まれています。

 昭和41年・小学校4年の時に恵山に向かうバスの窓から海沿いに黒々とした砂山を見た記憶があります。大森浜より更に東側の湯浜あたりだったと思います。その時、父からあれは砂鉄を取っている場所だよと教えられました。


 大森山がもし現在まで残っていたら世にも珍しい景色が広がっていたかも知れないと思うと残念です。もう山のように砂が堆積することはないんだろうなぁ。


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