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BS12で毎週月曜日に放送されている「裸の大将放浪記」のモデルになった画家・山下清さんの「生誕100年 山下清展 百年目の大回想」を見に北海道立函館美術館へ行ってきました。
ドラマでは山下清さんが旅先で絵を描く姿が描かれていますが実際はほとんどの絵が帰ってきてから描かれたものだそうです。見た景色を完全に記憶していて細部まで再現できる特異な才能があったということです。
実際、展示されている絵を見るとこれが見ながらではなく思い出して描いているというのが驚異的なまでに本当に細部ま描写されてました。
会場には背負って旅に行ったリュックサックの実物や着物が展示されていました。ソニコンロケットという笛の音を追いかけて走るというロケットの古いおもちゃも展示されていたがこれは清氏が実物を見て非常に関心してそれを描いたという絵もありました。おもちゃとしてではなくそれの本物が飛んでいるのを人が眺めている絵。それもかなり正確にソニコンロケットの姿が描かれていて驚くばかり。
貼り絵やペン画それ自体はもちろん素晴らしいものでしたし、本人が書かれた図録も展示されていてそれも面白かったです。晩年の作品・東海道五十三次で描かれた川崎大師ではこんなことが書かれていて思わず吹き出してしまいました。
引用ここから≫
川崎のお大師様にどうしてたくさんの人がおまいりに来るかというと おまいりに来るといいことがあるという人が多いからだな ぼくは放浪のとき 成田山のお守りをよその人に貰って それをつけて鉄道線路を歩いたら汽車にひかれなかったな それをどっかへなくしてから鉄道線路をあるいたら やっぱり汽車にひかれなかったな お守りのききめはわからないな ここで一番とくをしているのは ただでえさをもらっているハトだな。
《引用ここまで
放浪の旅は絵を描く題材収集ではなくて色々な景色や珍しいものを見たいという思いからだったのでぼうっと見ていること自体が楽しみだったようです。
「今年の花火見物はどこへ行こうかな。」
家族との夕食時のこの話が最後の言葉になってしまいました。この後就寝中に脳溢血を起こして2日後に亡くなったそうです。1971年、享年49歳でした。
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