映画「プロジェクト・ヘイル・メアリー 」観た その3 2026/8/17(月)


  それからエリディアンとの第3種接近遭遇。映画「未知との遭遇」で見た覚えのあるやりとりが・・
グレースはエイリアンを岩のような外観からロッキーと呼ぶことに。

 このロッキー、見た目は岩でできた5本足のクモのような姿で怪物チックなんだけど動きと声が可愛らしくて怖くない。愛嬌もあってノリが良い。そう、前に書きましたよね。グレースは乗りの良い人が好みなのです。最初はキセノナイトで作られた人形と宇宙船の模型で人形劇をやるというコミュニケーションでした。
ノートPCにロッキーの発する単語の音を記録して対応する人間の言葉と対応させ、翻訳できるようにしてコミュニケーションを次第に確立します。実はロッキーは早い時期からある程度グレースの言葉を理解できたようです。ロッキーの宇宙船もエンジンにアストロ・ファージを使っていて、クルーは23人いたのにロッキー以外は皆死んでしまったということ。原因は放射線障害でロッキーは他のクルーとは別に燃料タンク近くにいたのでタンク内のアストロ・ファージが遮蔽材の役割を果たして守られたと判明。エリディアンは放射線の知識を持っていなかった。

 ロッキーの宇宙船とヘイル・メアリー号を連結している通路に地球の大気と同じ濃度の酸素を満たしたからヘルメットを取れと酸素の分子模型を見せて伝えるロッキー、恐る恐るヘルメットを取ると息ができる! ロッキーはキセノナイトで作ったアンモニアの大気を封入したハムスターボールのようなものに入ってごろごろと転がってヘイル・メアリー号に入って来ます。この場面のロッキーは好奇心一杯の仔犬のような振る舞いが可愛い。

エリディアンは眼がなく視覚ではなくて音響像で物体を認識します。グレースのモニターは映像なのでロッキーには見えないのでロッキーが画像を音響像に変換するデバイスを作って情報共有。これがグレースの回想で中学の授業で教えていたクラドニ図形が伏線になっていたという部分です。

 会話が進むうちにロッキーは故郷に連れ合いがいてその名前もPCに記録、人間には発音できないので人間の言葉で何と呼ぶか決めるんだけど・・そりゃ勿論、エイドリアンだよね!

ペトロヴァ・ラインはタウ・セチにも伸びていてタウ・セチを周る惑星の大気からサンプルを取る計画に。惑星の名前はロッキーのつれあいと同じエイドリアンに決めました。
このサンプル採取中に重大なトラブル発生、グレースは意識を失って生命の危機に。その時、ロッキーは防護服なしでは生きられないヘイル・メアリー号船内の地球の大気の中へ飛び出してグレースを助けます。
何とか手に入れた大気のサンプルを調べるとペトロヴァ・ラインはアストロ・ファージが繁殖のために通る道だから往路より復路での数が多いはずなのに同じ数、調べたらアストロ・ファージを捕食する微生物を発見、タウ・メーバと命名。これでロッキーとグレースの故郷を救える!
しかしグレースを命がけで救ったロッキーが瀕死の状態。このシーンはスタートレック・カーンの逆襲で原子炉に入って死にかけているスポックと透明隔壁を挟んで背中合わせに呆然と寄りかかるカーク船長の姿を彷彿とさせます。多分そのオマージュなのでしょう。

でも何日もかけてロッキーは回復。自分の船の燃料を帰還が6年遅れるのも厭わずヘイル・メアリー号に分けてくれてグレースも帰れることに。それぞれの故郷へ戻る別れのシーンにはじーんと来ます。

 後は着くまで寝てるだけと思いきや船内で汚染物質検知のアラートが! タウ・メーバが容器のキセノナイトを透過する性質を獲得、逃げ出して燃料のアストロ・ファージを捕食し始めます。慌てて船内の空気を排出して容器を逃げ出せないように補修しましたが、ロッキーの船は全部キセノナイトなのでもっと重大なことになってロッキーの命が危ないと判断、意を決してロッキーを救うために帰郷を断念して引き返します。食料が尽きるので餓死覚悟です。その際、タウ・メーバとその情報、動画記録をドローンで地球に送ります。ドローンの名前はBeatls。4台で名前がジョージ、ジョン、ポール、リンゴ。
到着すると予想通り電力損失でエンジン停止している船を発見。ヘイル・メアリー号で一緒にロッキーの故郷へ。
映画では描かれてないけどグレースの食料はタウメーバを代用に、美味いのかな?

 数年後、グレースはロッキーの惑星エリドで地球環境を整えたドームを作ってもらいそこで生活していました。ヘイル・メアリー号のAIロボット・アーノルドも一緒。なにしろ惑星エリドは大気が気温200℃、29気圧のアンモニアですから地球人はドームの外では生きられません。でもドーム内ではは地球の自然、地球の海を見ながら快適に生活。そこからエリディアンの子供たちに科学を遠隔で教えることに。そこでもノリの良い相手を好むというグレースの性格が役に立っているようです。この頃にはグレースとロッキーはお互いの言葉を理解して翻訳機なしの会話が出来るようになってました。

 その頃、地球ではペトロヴァ対策委員会のリーダーであるエヴァ・ストラットがグレースから送られた記録映像を見ていました。その顔には皺が沢山。そう、ウラシマ効果です。グレースはあまり年を取ってないのにエヴァは老人に。グレースがドローンで送った資料の他にロッキーからもらったグレースの人形も。これはエヴァへのプレゼントで意味を考えて見てというメッセージになってる。エヴァに「君なら賢いから分かるだろう。」と言ってるが賢くない私には分からない。グレースは自分には絶対無理なミッションだと思っていたけど、エヴァはあなたならやれると信じてくれていた。やったよ遂に、といったところかなぁ。

もしグレースにつれあいがいて帰還できたとしてもすごい年の差カップルになってしまうのでいないのが正解だったでしょう。ロッキーとエイドリアンの場合は原作によるとエリディアンの平均寿命が689歳と地球人よりはるかに長いのでそれほど問題にならないようです。

エヴァの乗っている船が航行する海には海氷が。既に寒冷化がかなり進んでいたようだけどタウ・メーバが解決してくれるでしょう。

 主人公のライランド・グレースは結果的には地球を救うヒーローになったけど、ディープインパクトやアルマゲドンの主人公とは違って、彼は元々、人を救うより自分の命が大事という普通の人間でした。それがエリディアンのロッキーと友情を育み互いに自分の命を顧みずに相手を救おうとするような大切な存在になる。
「遺伝子ではなく、勇気を出して救いたい相手がいるかどうかだよ。」というヤオ・リージェ船長の言葉通りになりました。

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