待っていた花が咲いたよ 2024/5/1 水

必死剣鳥刺し

わさび醤油で食べると美味しそうな名前です。
E2byスカパーの日本映画専門チャンネルでやっていたのを観ました。

藤沢周平の隠し剣シリーズです。「隠し剣鬼の爪」というのもありましたね。
時代劇ですが現代サラリーマンの世界にも見られる陰謀や自己の意思に関係なく巻き込まれていくやるせなさが鋭く描かれている作品でした。

主人公・兼見三左エ門と海坂藩別家・帯屋隼人正との決闘シーンで三左エ門が使った珍しい剣技は必死剣鳥刺しではないと分かるように描かれているので、その後で鳥刺しが炸裂することは明確でした。「これを使うときには使い手も半ば死にかけている。」という台詞のによって必殺の剣がどこでどのように使われるかがまるで分ってしまうのは逆につまらないと感じました。それにしてもあんなことどうやったらできるんでしょう?

それにあの三左エ門の性格からして自分以外には使う者のいない鳥刺しを他人に口外することなどなさそうだから鳥刺しの存在すら知られていないのが道理ではと思います。

決闘シーンで、あれが鳥刺しかと観衆に思わせておいて最後に、これだったのかー! と驚かせる方が楽しめる映画になったのでは・・・
それにしてもラストはとてもやりきれない哀しい物語だったですね。




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