待っていた花が咲いたよ 2024/5/1 水

2007年東北台風ツーリング 1日目

2007年東北台風ツーリング平成19年9月6日(木)~9月9日(日)

台風9号が関東に接近するニュースを見ながらの出発。東北地方のどこかで遭遇することは避けられそうにありません。今回は岩手県平泉、山形県と宮城県にまたがる蔵王、美郷町の六郷湧水地が目玉です。得に蔵王ではライダーに復帰したアメリカ帰りの友人・K君と合流ツーリングするのが楽しみ。

1日目 (H19/9/6 木曜日) 函館 から 倉ホテル一関 まで

 地図は左の絵をクリックしてください。青いラインが本日の行程です。


函館から青森まで高速フェリー・ナッチャンRera
 台風9号が関東へ接近しているニュースを見て、朝の6:05、函館の自宅を出発。天候は曇りです。10分で東日本フェリーターミナルに到着。あら?建物が新築されて立派になっています。高速船専用のゲートも出来ていて、その姿は高速道路の料金所そっくり。そして今まであったバイク置き場が見当たりません。数台のバイクがターミナル前の歩道上に置かれています。点字ブロックのうえにかかっているものもあります。なんとかせにゃアカンよ、と言いつつ私も点字ブロックにかからないよう場所を選んで歩道上に駐車。

 さて往路は今月1日に就航したばかりの高速フェリー・ナッチャンRera、インターネットで予約・座席指定・支払い済み。料金はエコノミークラスでバイクの場合運賃と特殊手荷物で約1万円、在来船の2倍です。バイクは排気量による料金の違いがありません。在来船は750cc未満は安いのに・・・・。乗船手続きとチケットの受け取りは携帯に保存してあるQRコードを自動チェックイン機にかざしてピッ! 飛行機と同じです。

 案内係の人に、乗船待機のバイク置き場を尋ねると、時間になったら館内にアナウンスされますとのこと。言われたとおりに館内で待っていると出港30分前になってアナウンスが・・・乗船の人は3階の通路から乗り込みます、ってバイクはどうすんだよ? 仕方がないのでバイクに乗ってゲートに向かうと既にトラックが乗船を開始しています。在来船の場合、バイクが最初に乗り込むんだけどね。誘導されるとおりに乗り込むとトラックの間の通路下に通されました。狭いな。

バイクは進行方向に向けて固定されます。さて、船内に乗り込むと中は超幅広のジャンボ機みたい。フライトアテンダント風の客室乗務員がいます。指定の座席も飛行機のシートそっくりです。

 7:30、定刻に離岸。加速で背中がシートに押しつけられます(ウソ)。船体が旋回すると窓の外の景色がビデオの早送りのように見えます(これホント)。緊急時の注意についてのビデオはアニメで、パワーパフガールズみたいな絵です。トイレも立派、シャワートイレだし。上の階はエグゼクティブとビジネスクラス、階段を上がっていくエコノミークラスのお客は「フライトアテンダント」に追い返されていました。なんか感じ悪いよ。快調に走っていると思ったら機長もとい船長からアナウンス。うねりのため高速運行できないので35分遅れるって。だめじゃん!

青森から東北自動車道で

 10:00、結局 45分遅れで青森へ到着。JRなら特急料金払い戻しだよね。下船は乗船時と同じく後方から。一方通行で両側に乗下船口のある在来船より不便です。だってUターンしないと降りられないもん。広いから楽だけどね。積まれているバイクは2台、もう1台はBMW R1100GSかな? 北海道ツーリングを終えて東京へ今日中に帰るそうです。

 10:10、フェリーから下船して出発。天候は曇り、でも蒸し暑いぞ。一路、国道7号を南下。

 10:30、青森ICから東北自動車道に乗って岩手へ向かいます。

 11:15、鹿角八幡平IC手前の花輪SAで早めの昼食。朝食は時間が早かったのでカロリーメイトだったからね。昼食は味噌ラーメン、480円也。それにしても暑いよ。グリーディーのジャケットからアウターを外してメッシュにしました。11:50、再び出発。

 八戸自動車道へのJCT(左は八戸、右は盛岡)を過ぎるとやがて岩手山がどっしりと右手前方に見えてきました。NHKの朝の連続TV小説「どんど晴れ」のオープニングにも出てきますが私はこの山の雄大な美しさが好きです。

 12:45、雨が降ってきて、尻も痛いので紫波SAで休憩。雨は一向に止まないのでレインウエアを着て13:25に出発。雨はますます激しくなって、カエルはうれし泣きをしてるうっうっう。

平泉 奥州藤原三代の夢
 13:50、平泉前沢IC到着。青森からの通行料金は4,450円。直前にフェリーで一緒だったBMWさんに追いつき、手を振ってお別れ。はーてーなーい空、かげりのない雲・・・雨が上がってます。遂に来ました平泉。料金所の先でレインウエアをしまって出発、14:00。国道4号を進み、10分で中尊寺駐車場に到着。バイクは専用置き場があって料金は50円。安い!

東京から来たというCBR1100XXでツーリング中の若者は台風を避けて、今日は仙台の宿を探すとのこと。

 さぁ、中尊寺の表参道・月見坂を徒歩で登っていきます。結構キツイです。
最初に出くわす堂塔は辨慶堂(弁慶堂)。義経と弁慶の木像が安置されています。

 そして、中尊寺。本尊は阿弥陀如来。慈覚大師が西暦850年に開山し、その後、西暦1105年より藤原清衡(きよひら)が、前九年・後三年の役をはじめとした戦乱で失われた命の鎮魂と、争いのない仏国土建設のために沢山の堂塔伽藍を建て、全ての堂塔が完成した1126年に大法要をとりおこないました。


 中尊寺の隣には池と薬師堂があって、とても趣があり綺麗でした。更にその上に讃衡蔵(さんこうぞう)があって、その中には3,000点以上の国宝・重要文化財が収蔵されています。讃衡蔵は平成12年に建てられたものです。讃衡蔵と金色堂は有料で共通の入場券が必要です。金800円也。
金色堂は覆堂(おおいどう)の中にあります。全体が金箔で飾り付けられており、本尊は阿弥陀如来像。その他に増長天、持国天、観音・勢至菩薩像、地蔵菩薩像が並び、初代清衡、二代基衡、三代秀衡の遺体と四代泰衡の首級が安置されています。この覆堂は現代になって建てられたもので、旧覆堂はその上に残っていて、そちらの方が趣のある木造の建物です。
その左隣には経蔵があって、かつてはここにお経が収められていました。お経は讃衡蔵に移されています。特に中尊寺経のうち紺紙金銀交書大般若経(こんしきんぎんこうしょだいはんにゃきょう)は紺の紙に金と銀の文字が一行ずつ交互に並んだすばらしいものでした。

 中尊寺は2007年には世界遺産に登録されるのでしょう。平安時代の東北地方に国を左右するほどの一大勢力と京都に匹敵する文化が築かれたという事実には驚くばかりです。その要因の一つは、当時この地方(陸前高田)に豊富な金鉱(玉山金山)があったこと、そしてもう一つは開けた丘陵と水運に役立つ北上川の存在という地理的要因があったのでしょう。

 清衡・基衡・秀衡と3代続いた奥州藤原氏の栄華も、1189年、鎌倉の源頼朝からの圧力に屈し四代泰衡で滅ぼされることになります。この間に大河ドラマにもなった源義経の悲劇もあるんですね。

 中尊寺観光はさらっと歩いても1時間35分かかりました。だから、今15:45ということで。

中尊寺の次は毛越持(もうつうじ)を見に行く予定でしたが疲れちゃったので一関の宿に向かいます。一関駅前の蔵ホテル一関、到着は16:10。

1泊朝食付きで7,717円也。バイクはホテル入り口の看板後ろにおかせてもらいました。雨が当たらないし。明日の台風迎撃作戦を立てなくては。
本日の走行距離は285kmでした。

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