待っていた花が咲いたよ 2024/5/1 水

2003年10月9日-10日 みちのく紅葉ツーリング 2日目

2日目 平成15年10月10日(金)十和田市から奥入瀬渓流、十和田湖、八甲田、青森、函館

十和田市の日の出
朝です。晴れています。7:30には朝食を済ませて、7:40出発。目指すは奥入瀬渓流入り口の焼山です。
奥入瀬渓流は紅葉の時期には観光バスで渋滞になると聞いていたので、朝8時頃には入りたいと計画を立てていたのです。





十和田市から奥入瀬渓流
 国道102号を進んで8:10、十和田市を出て24km、30分で奥入瀬渓流入り口の焼山に到着。ここで左折して奥入瀬渓流沿いを登っていきます。ところで、ここの標識が木の葉に隠れて全く見えなくなっているのは問題だな! 本格的なトレッキング姿で渓流沿いを歩いて行く人が沢山いました。これが本来の楽しみ方でしょうね。全部歩くと14kmの道のりですが片道4時間半かかるそうです。
ここには大きな駐車場と奥入瀬渓流館があって観光情報の収集に便利。私は寄りませんでした。このとき思ったのですが、人間には考えてから行動するタイプ、行動しながら考えるタイプ、行動してから考えるタイプの3種類あるそうですが、私は行動しながら考えるタイプですね。

石ヶ戸
焼山からバイクで5km、4分。ここからが奥入瀬渓流の醍醐味です。紅葉はまだ3割といったところでしょうか。まだ道路に濡れた枯葉も落ちていないのでバイクは安心です。観光バスは既にいますよ。でも多くはありません。石ヶ戸には駐車場、休憩所、トイレが完備。

バイクを止めて歩くこと3分で渓流沿へ到着。
倒木や岩にびっしりと緑の苔がついていて渓流の雰囲気を醸し出しています。
 ここを出てから十和田湖畔の子の口までは路側の未舗装部分に停車します。バイクには十分なスペースですが、自動車は厳しいですね。






三乱(さみだれ)の流れ
石ヶ戸から少し上流(十和田湖側)にあります。三つに分かれた支流がひとつに合流することからついた名前とのこと。












阿修羅の流れ
急流の白と苔むす岩の緑の織りなすコントラスト、写真に写ってるかな?
ここで未舗装の路側から道路へ戻ろうと見ると・・・・段差が10cmあります。入ったところは段差が2cmくらいですが、横に木があって、押して戻ることはできないのです。さぁて、困ったぞ。先を見ると15mほど先に段差の少ない部分があるけど、そこまでの未舗装路は石ころごろごろで凸凹。でも行くっきゃないでしょう。意を決してバイクにまたがり、ゆっくりと進みます。これは直線狭路だね。しかも平坦じゃない。一度だけバランスを崩しかけましたよ。少しでもそれると左へ傾斜していて渓流へ突進してしまいます。ひやり! でも上体でバランスとってなんとか道路へ戻りました。渓流へ落ちたら夕刊のニュースになること必至でしたね。

千筋の滝
子の口に向かって左です。ファインダーにどう納めるかで悩んじゃいます。手前の流れは穏やかです。












雲井の滝
これも子の口に向かって左側、道路を挟んで渓流の反対側に入っていった奥にあります。紅葉がもう少し進めばもっと絵になるはず。











銚子大滝
子の口に向かって右側で、子の口に近いところにあります。幅20mの渓流そのものが7m流れ落ちていきます。ここは駐車場もありますが、止まる車も多くて渋滞になっていました。滝のそばまで歩いていけます。


 

子の口
石ヶ戸から8km、奥入瀬渓流の十和田湖側にある出口(焼山へ向かえば口)です。もう9:30になっていました。8kmを50分かけて来たわけです。






十 和 田 湖 畔
瞰湖台(かんこだい)展望台
 子の口から十和田湖畔を反時計回り、右手に十和田湖を見て走ります。十和田湖は紅葉8割くらい。湖に紅葉が映ってきれい。
走るうちに山道に入り、右手にあった湖が左手に見えてきた。 あれ?????どして?  その理由は御倉半島だからでした。瞰湖台<かんこだい>展望台到着が9:40、子の口から10分、8km。十和田湖の水面にきれいな航跡を残して遊覧船が滑っていきます。

 この御倉半島と中山半島に囲まれた部分は中湖と呼ばれています。十和田湖は20万年~1万3千年前の度重なる噴火活動によってできた直径11kmの二重カルデラ湖で、この中湖を囲む御倉半島と中山半島はその内輪になるそうです。ちなみに御倉山の溶岩ドームを形成した噴火は西暦915年に起こり、日本史に残る最大規模の噴火だったそうです。

休屋 湖畔にて
10:00、瞰湖台から4km、10分で十和田湖観光の拠点、休屋に到着。十和田市から49kmでした。有名な乙女の像があるんですけどね。混んでいるのでパス。これから十和田湖を半周するくらいまでは秋田県になるらしいのですが境界線は地図を見てもよく分かりません。




発荷峠(はっかとうげ)展望台
 湖畔周回コースから外れているので実は行ってません。東北自動車道の十和田インターから国道103号で十和田湖へ向かうと発荷峠展望台があります。有名なので載せておきました。

御鼻部山へのワインディング途中に十和田湖とは反対側を向く展望台がありました。ここからは遠方に岩木山、八甲田の山々、近くには紅葉の善光寺平を望む絶景のポイントです。あまりの紅葉の美しさにため息の連発でしたよ。





御鼻部山(おはなべやま)展望台
10:55、休屋から27km、中山半島の反対側にある標高1,011の展望台。紅葉の間から十和田湖を一望できます。紅葉のオレンジ、湖と空の蒼、波に輝く陽光のきらめき。もう筆舌に尽くせません。





惣辺バイパス(山岳ハイウェイ)
 11:05、御鼻部山から5分ほどで惣辺バイパス(山岳ハイウェイ)へ左折の分岐があります。左折せずにそのまま行くと湖畔を周回して子の口へ戻るのですが、このバイパスを通ると、混雑した奥入瀬渓流を通らずに石ヶ戸の先へ出ることができます。しかも、この道路は広くて交通量が少なく、緩やかな大半径ワインディングです。周囲の景観は紅葉の山間を抜けるという、今回のツーリング中、最も快適に走ることのできる道でした。8kmの道のりを6分ほどで行けます。ちなみにこれ高速道路ではありませんのでご注意を。

バイパス合流点から焼山そして国道103号へ
 来たとき通った道です。もう混雑しています。焼山からは来た道と反対側、左折して国道103号(十和田ゴールドライン)を八甲田に向かいます。このあたりも渓流沿いをトレッキングする人がいますので要注意。

十和田ゴールドライン恐怖の蔦(つた)トンネル
 らせん階段のようなタイトなコーナーの連続、しかも、出発前に掲示板でTamさんから教えていただいた通りアップダウンがきついので、私は初めて峠で1速~2速を使用しました。特に1速を使うようなコーナーがあるなんて考えてませんでしたよ。途中、蔦トンネルを通過。実はここ、心霊スポットなんですね。暗いトンネルの内壁には変な形のシミがたくさんあり、路面は濡れています。この前後のタイトコーナーでは事故が多いそうです。私もトンネルを抜けて2回目くらいのタイトコーナーでスロットルを開けすぎて膨らみセンターラインを少し超えてしまいました。折り悪く対向車が接近していましたが、自動車も十分に減速していたので事なきを得ました。もしも大型車が少し早く通りかかっていたら私のツーリングも人生もここで終了していたかも? 心霊云々は解りませんが、タイトなブラインドコーナーが急な傾斜を伴って連続している交通難所であることは間違いないでしょう。十分な減速が必要ですが、その状態でのブレーキングはエンジンストールの恐れがあり、傾斜地でのストールは即、転倒につながります。だからと言ってエンジン回転を上げすぎるとアンダーステアになるわけで、これが私のトラブル原因でした。

八 甲 田 周 遊
国道394号
 焼山から10kmほどで左折して国道394号へ合流します。ここから八甲田周遊ルートです。更に混んできました。コーナーの度にかなり遅くなる車がいて車間距離を保つのが大変。

睡蓮沼
11:50、国道394号に合流してから6kmほど、車の列に入ってのろのろと走ると、駐車場があって、そこに止まろうとして空いている場所を探す車で更にのろのろ状態となりました。ここが睡蓮沼。バイクを路肩に止めて右にはいるとすぐに八甲田の山々とそれを映す蒼く美しい沼。八甲田の紅葉は見事です。この沼の美しさはかなりなものですよ。


酸ヶ湯(すかゆ)温泉
 睡蓮沼から西に6kmほで行ったところで、視界が急に広がって、背景には見事なオレンジ色に染まる八甲田の山肌。大きな黒い木造の建物。ここは有名な温泉ですね。巨大な駐車場に車がひしめき合っています。あまりに人が多いので恐れをなして通過。

八甲田ロープウェー
12:15、八甲田ロープウェー山麓駅に到着。酸ヶ湯から5kmほど北西です。ここも混んでますが、観念してロープウェーに乗ります。往復で1,800円也。片道10分の行程を、10分間隔で運転しています。天気が良くて暑い。満員のロープウェーで、冬用ウエアを着ている私は汗だくでした。山頂駅で降りると、前方に八甲田の山々、振り返ると青森市街と紅葉の山麓、遠方の雲海に顔を出す岩木山。うん!やっぱり上がって良かった。山頂駅にいるボランティアの観光ガイドさんの話では、今日は気温が高すぎて、もやがかかっていて遠方の景色が今ひとつだとのこと。もやと言えば雲谷と書いてもやと読む円錐形の山が青森市の近くにあって、モヤヒルズというアウトドアレジャーの盛んなキャンプ場になっています。
八甲田から岩木山を望む
 山頂駅から更に昇っていくと遊歩道の入り口があります。30分と60分のコースがあって、ヒョウタンの形になるのでgourd(ヒョウタンの意)、八甲田ゴードラインと呼ばれているそうです。お腹が空いているし暑いし、ぐうたらライダーとしては30分コースも断念。山頂レストランで昼食にしましょう。カツカレー900円也。すごいてんこ盛りだよ。食べ過ぎで動けないので、景色を見ながら休憩。結局、八甲田ロープウェーで1時間45分の休憩。バイクでの出発は14:00でした。

青 森
青森市 アスパーム
 国道103号を北上、青森市街に入ると完全な渋滞です。15:00、フェリー埠頭へ向かうベイブリッジの入り口近くにある三角形の建物アスパーム到着。八甲田ロープウェー山麓駅から29Kmでした。この渋滞を計算に入れないでぎりぎりの計画を立てるとフェリーに乗り遅れるわけですよ。さて、アスパームでおみやげ買おうっと。何を買ったかはヒミツ。15:20出発。

青森から函館までフェリー
 15:35、アスパームからベイブリッジを通って15分で4km離れたフェリーターミナルへ。十和田市を出てから152.5kmでした。
燃料消費率は18.5km/Lと低迷、峠走行と渋滞が多かったせいでしょう。
船の名はほるす。大きな船です。(2020年現在は退役)

乗船を待つ
 乗船手続き受付は既に始まっていました。17:00出航の函館行き東日本フェリー。所要時間は3時間40分。料金は運賃1,850円、バイク航送料(125cc超750cc未満)2,240円で合計4,090円。乗船は16:20、バイクが最初なので、乗り場のすぐ前に行って待つように、とのこと。時間が近づくと自動車は乗り場前に直角に整列し始めますが、バイクはその前、乗船口の真ん前で待ちます。ライダーは私一人、ちょっと寂しいね。ほるすはカーデッキが2フロアあります。バイクは下層のカーデッキ壁側で進行方向に向けて固定。函館-大間便のばあゆとは向きが違いますね。カーデッキから船室へはエスカレーターがついています。乗船時には昇り、下船時には下りの一方通行なのでカーデッキに忘れ物をしても取りに戻ることはできないみたい。最初に乗船だったので2等船室に行くと私だけ。まるで貸し切りみたいです。

 夕食は船内のレストランで、エビフライ定食、890円也。からりと揚がった衣の中はジューシーで美味しいエビでした。
函館に着くのは20:40なので寝っ転がってゆっくりと休むことにします。寝ながら帰れるなんてハッピーな感じですよ。船窓から外を見ると満月と遠方に下北半島の街の灯、波に輝く月の光、そして漁り火。幻想的な光景がゆっくりと後方へ流れていきます。それじゃお休み・・・・・

 船が旋回して傾き、目を覚ますと窓の外に大きく函館山が見えています。そろそろ下船準備だ。船内にアナウンスが流れ、エスカレーターを降りていくと自動車のドライバーは次々とエンジンを掛け始め、みるみる排気ガスが充満していきます。気持ちが悪いよ。く、くるしいー。でもそのうち、カーデッキの巨大な扉が開いて、夜風が吹き込んできました。助かった! ライダーの皆さん、下船の時はのんびりとカーデッキへ降りましょう。バイクの下船は下層カーデッキの自動車が降りた後です。見慣れた夜の函館、風を切って家路を急ぐMartianでした。楽しかったーーーー!
本日の走行距離は158km、燃料消費率は18.5km/L
2日間のツーリングの走行距離は314km、燃料消費率は19.5km/L でした。


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